ディベースメントトレードと金利のある世界

アジェンダ

  • 第 1 部 ディベースメントトレード

  • 第 2 部 金利のある世界

  • 第 3 部 金利のある世界で何を持つか

第 1 部 ディベースメントトレード

ディベースメントトレードとは

ディベースメント・トレード

法定通貨の購買力が損なわれると考え、金・銀・ビットコインなど希少資産へ資金を移す取引

  • 駆動要因は財政赤字・政府債務・中央銀行への政治介入

  • 定義には幅がある — Klement「定義が曖昧」

ディベースメントトレードとは

Tip

語源は貨幣の改鋳 — 金貨・銀貨の貴金属含有量を減らし価値を意図的に下げる行為(悪貨の鋳造)

「減価」は 4 つの別物

  • 準備通貨の地位を失う

  • ドルが他通貨に対して下がる

  • 債券保有者の実質リターンが毀損する

金・ビットコインの価格上昇

上の 3 つが起きた場合の帰結であり、それ自体は独立した主張ではない

2025 年秋、呼び名が広まった

  • 語自体は古く、取引の呼称として使われる回数が増えた

  • 2025 年初から金が上昇し 10 月に 4,300 ドル突破

  • 同時期にドルは主要通貨バスケットに対し 9% 下落

  • 10 月に WSJ・Bloomberg が相次いで解説

1〜2 月 — 金 5,589 ドルの最高値

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3〜8 月 — 下落から再燃へ

  • 3〜6 月 下落 — Warsh FRB 議長(5/22 就任)のタカ派化、原油下落、換金売り

  • 8 月 再燃 — 8/19 にベッセント米財務長官が買い戻し枠を倍増

中央銀行は暴落中も買い続けた

  • 2026 年 Q2 の購入量 288.9 トン、前年同期比 +62%

  • 金価格が 1 月ピークから 28% 崩れている最中

  • 金融投資家が投げる一方で中央銀行は買い増した

  • ただし一枚岩ではない — ロシアは上期に 43.5 トンを売却

  • 価格リターンを目的関数にしない買い手が存在する

公表値は下限にすぎない

  • IMF への金購入の報告は義務ではなく任意

  • 2026 年 Q1 の IMF 報告は 16 トン、WGC の推計は 244 トン

  • ゴールドマンは中国の 5 月の購入を公表の約 5 倍と推計

  • ソシエテ・ジェネラルは 2025 年の中国を公表の約 10 倍と推計

公表値は下限にすぎない

Note

推計の出し手は売り手側と業界団体に偏る — 制度上「下限」であることだけが独立に確認できる

反対論 — 市場はインフレを織り込んでいない

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反対論 — 市場はインフレを織り込んでいない

Warning

「指標が確認しないのは指標が壊れているから」という形の論でもある

反対論 — 地位は揺らがず、強気筋はポジションを持つ

  • Brooks — 準備通貨の地位喪失は「メニューに載っていない」

  • ING は循環的、MUFG は歴史的に懐疑的

  • ECB の訂正 — 2023 年末価格で補正すると金 16%、米国債 26%

発信者

目標

Morgan Stanley

金 5,000 ドル超(2027 年)

UBS

金 5,400 ドル(2027 年 9 月末)

Bernstein

ビットコイン 30 万ドル(2029 年末)

短期は下押し、長期は駆動要因が残る

  • Brooks「タカ派とみなされるかぎり保留」— 死んだ、ではない

  • 8/28 ジャクソンホールでも同じ機構が作動し金 -3.23%、銀 -4.21%

  • Citi — 財務省が借入コストを抑えようとする努力こそが投資家を金へ向かわせる

  • 長期側の駆動は FRB の敗北ではない

金を持ち続ける前提は生きているか

  • 28% の下落を経ても駆動要因は残存

  • 債務 40 兆ドル、利払いの急増

  • 中央銀行の独立性をめぐる政治過程

  • 財務省による利回り抑制

第 2 部 金利のある世界

主要国が揃って上昇している

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  • 8/18 に米 30 年 5.34%(2007 年以来)、英 30 年 5.85%、日 10 年 2.897%

直近の引き金は原油

  • 米イラン和平期待の後退で原油が 90 ドル超

性格

内容

循環要因

原油高によるインフレ懸念

構造要因

発行の増加、買い手の後退、財政への不信

タームプレミアムの正体

タームプレミアム

短期債を回す代わりに長期債を持つことへの上乗せ、将来の金利・インフレ・政策の不確実性への対価

  • 利下げ期待の後退をタームプレミアムの上昇がほぼ相殺(T. Rowe Price)

  • 上昇の理由は発行増、FRB が買い手でないこと、不確実性そのもの

供給と需要 — 発行は過去最高、買い手は消えた

側面

事実

供給

2026 年上期の政府債発行 5.04 兆ドル、コロナ期超え

供給

借換需要が前年比 +26%

需要

欧州は年金の制度移行で 9,000 億ユーロの調達課題

需要

各国中銀の量的引き締め

  • Saxo「昨日の利回りで吸収してくれると前提できない」

米国の財政 — 40 兆ドルと利払い

項目

数値

連邦債務

40 兆ドル(8/19 突破)

純利払い(10 か月)

9,630 億ドル、前年比 +14%

CBO の見通し

2031 年度までに金利が成長率を上回る

  • 利払いの伸びは社会保障 +5%、メディケア +8% を大きく上回る

財務省の介入とソフトな金融抑圧

  • 8/19 のバイバック倍増は翌日に効果が消滅

  • 30 年債は 5.249% へ戻り、18 日の高値 5.34% に接近

  • Saravelos の評価 — 2011〜12 年のオペレーション・ツイストになぞらえる

財務省の介入とソフトな金融抑圧

Important

利回りを抑え込めば、調整は消えずドルへ移る

財務省と FRB は逆を向いている

見立て

帰結

Adam Tooze

レジーム転換なし、財務省が信認を失い借入コスト上昇

Citrini Research

両者は既に協調枠組みで合意(同社の推論)

ActionForex

2 つの力が同じ利回りを逆向きに動かし続ける

  • WSJ「FRB は政府の資金調達を容易にするために政策を決めるのではない」

日本 — 30 年ぶりの水準へ

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  • 2024 年初 0.6% 付近 → 2026 年 8 月 2.897%

円安と過去最大の介入

  • 7 月に 162 円台

  • 7/31 日米協調介入、約 15 年ぶり

  • 7〜8 月の介入総額 15 兆円で過去最大

  • ベッセント米財務長官「介入でシグナルは送れても、相場の流れを変えるのは政策だ」

  • 日本政府高官「積極財政と金融緩和はやめろと言っているのに等しい」

円安と米金利の循環

  • 円安と国内利回り上昇で本邦投資家が資金を回帰

  • 2026 年 Q1 だけで米国債を 296 億ドル売却

  • 米国債の買い手が細り、米長期金利に上昇圧力

  • 米財務省が円安を問題視し、日銀へ利上げを促す

  • 日銀が利上げすれば日本の長期金利が上がる

円安と米金利の循環

Warning

日銀が動いても動かなくても、日米どちらかの金利が上がる

止める 4 つの経路

経路

状況

デュレーション供給を絞る

作動中 — 英国は超長期ギルトを 20 年ぶり低水準へ

量的引き締めを止める

圧力増 — BOE に停止要求、ECB に減速の議論

インフレを抑える

Warsh の路線

財政再建

支持者がほとんどいない

高止まりと上昇継続は別

  • 供給・需要・中銀の退出が同時に反転する経路は見えない

  • 一方で MOVE 指数は 70 台にとどまり危機的な売りではない

問い

答え

昔の水準に戻るか

戻らない

上がり続けるか

ペースは鈍る

非対称 — どちらが痛むか

Warning

金利が止まらなければ財政が痛み、止まれば通貨が痛む

第 3 部 金利のある世界で何を持つか

無リスク利回りが戻ってきた

指標

水準

政策金利

1.0% 程度(1995 年 9 月以来)

10 年国債

2.9%

30 年国債

4.0%

  • 割引率も資金調達コストもこれに連動

持たないことにコストが生じた

  • 利回りを生まない資産の機会費用は、代わりに取れる利回りがあって初めて発生

  • ゼロ金利下では金の保有コストは実質ゼロ

  • 無リスク利回りの復活でコストが現実化

17 業種を 2 つの基準で並べる

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実績だけで選ぶと何を拾うか

業種

超過リターン

金利感応度

鉄鋼・非鉄

+102.6%

0.05(相関 0.01)

銀行

+93.1%

1.95(相関 0.46)

  • 鉄鋼・非鉄は金利と無関係に上昇

  • 両基準で突出するのは銀行のみ

なぜ銀行が効くのか — 利ざやの構造

  • 貸出金利回りは政策金利に連動して上昇

  • 預金金利の上昇は遅れる

  • この差が資金利益

  • 5 大銀行の 2026 年 4〜6 月期は純利益が過去最高

銀行業と TOPIX

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  • 業種としての銀行は超過 +93.1%、感応度 1.95

  • メガバンク 3 行は超過 +77.8〜141.9%、感応度 1.97〜2.33

局面で変わる — メガは鈍り、地銀は効きが増した

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  • 前半は互角、後半でメガ +44.2% に対し地銀上位 +188.6%

  • ただし百十四は後半に低下 — 地銀は一枚岩ではない

預金という焦点

  • 利ざやが拡大しても預金が流出すれば市場調達で埋めることになる

  • 調達コストが政策金利に連動し拡大分が消える

  • 東洋経済の集計 — 地銀 95 行中 21 行で預金残高が減少

  • 急増した地銀も高金利による消耗戦を抱える

預金コストは「コア業務粗利益」で見る

指標

定義

業務粗利益

資金利益 + 役務利益 + その他業務損益

コア業務粗利益

業務粗利益 − 債券損益

コア OHR

営業経費 ÷ コア業務粗利益

  • 債券の売却損益を除くと、金利上昇の素の効果が残る

  • 伸び率どうしの比較は使えない — 分母が桁で違う

預金コストは「コア業務粗利益」で見る

Warning

大分銀行の調達費用は 62 億、運用収益は 499 億 — 倍増しても資金利益は増える

預金の構造的な逆風

  • 「貯蓄から資産形成」で個人預金が伸びにくい

  • 公金預金が国債へ振り向けられている

  • 個人向け国債の利回り上昇で預金の大移動が起きうる

  • 日経「預金争奪はもはや限界、金融危機後で初の減少」

効かない銀行 — 利ざやは厚いのに

  • あおぞら銀行は超過 -25.9%、感応度 0.08 で 63 行中 62 位

項目

あおぞら

63 行の中央値

貸出金の利回り

2.76%

1.30%

預金の利回り

0.52%

0.22%

差(利ざや)

2.24pt

1.08pt

  • 63 行で 4 番目に厚い — 預金も +7.7% 増えている

含み損では説明がつかない

銀行

評価差額金 ÷ 資本

感応度

あおぞら銀行

−5.1%

0.08

山陰合同銀行

−25.8%

1.97

筑波銀行

−21.1%

2.16

  • あおぞらより含み損が大きい行が、金利にはきちんと反応している

含み損では説明がつかない

Danger

利ざやも預金もコア収益も悪くない — 見える指標では説明がつかない

ネット銀行と貸出増加支援の終了

  • 日銀が 2025/1/30 に貸出増加支援資金供給の終了を決定

  • 低利調達を前提にした住宅ローン攻勢に陰り

  • 東洋経済「大幅減益が続出、金利上昇でも遠い恩恵」

  • セブン銀行は最下位(超過 -39.8%、感応度 0.11)

何で「安さ」を測るか — 予想 PER

  • 純資産倍率(PBR)は単独では序列の情報を持たない

  • 地銀の PBR は 0.85〜1.4 の狭い帯に固まる

  • 使うのは 予想 PER — 翌期の予想利益の何倍か

  • 同じ PER でも ROE が低ければ割高、という補正を加える

改善倍率(予想ベース)

補正後の値、1.0 が「予想どおりの価格」

  • 1.0 より小さいほど安い — 市場が改善をまだ織り込んでいない

含み損益と利益は別のもの

含み損益

1 株利益(EPS)

出どころ

貸借対照表

損益計算書

性質

保有有価証券の評価差の残高

1 年で稼いだ利益

売らなければ

利益にならない

  • 損益計算書を通らないので、EPS には 1 円も入らない

中身は株式と債券の差引

  • 対象は「その他有価証券」— 株式も債券も両方入る

  • いまは株高で株式は含み益、金利上昇で債券は含み損

  • 貸借対照表に出るのはその差引 1 本だけ

  • 満期保有目的の債券は簿価のまま — 含み損が出てこない

中身は株式と債券の差引

Warning

株式と債券の内訳は短信の注記にあるが、機械抽出できず分離していない

予想 PER には落とし穴がある

  • 有価証券の含み損益は株価に乗る

  • しかし EPS には乗らない

  • 割り算の分子だけが膨らむので、PER が機械的に高く出る

富山第一銀行

金額

PER

予想 1 株利益

213 円

株価

3,400 円

16.0 倍

うち 1 株あたり含み益

1,099 円

含み益を除いた株価

2,301 円

10.8 倍

予想 PER には落とし穴がある

Danger

京都 FG は株価 4,864 円のうち 1,945 円が含み益 — PER 26.6 倍が約 16 倍になる

修正改善倍率で評価する

修正改善倍率

株価と BPS の双方から 1 株あたりの含み損益を引いて計算し直した改善倍率

  • 含み損益のぶんを両方から外せば、残るのは本業の値付け

  • 補正すると、割安さと含み損益の相関 +0.61 が −0.24 まで落ちる

  • つまり素の順位は、収益力ではなく含み損益を並べていた

  • 株価は 8/27、含み損益は 3/31 — 5 か月ぶんのずれは残る

修正改善倍率で評価する

Warning

評価差額金は売却可能分のみ・税効果後・株式と債券の混合 — 満期保有の含み損は写らない

計算例 — 富山第一銀行

短信と株価から

株価(8/27)

3,400 円

1 株あたり純資産(BPS)

3,159 円

うち 1 株あたり含み損益

1,099 円

翌期の予想 1 株利益

213 円

  • 含み損益を株価と BPS の両方から引く

計算例 — 引いたあとの 2 つの ROE

計算

修正株価

3,400 − 1,099

2,301 円

修正 BPS

3,159 − 1,099

2,060 円

会社予想の ROE

213 ÷ 2,060

10.3%

株価が織り込む ROE

下の式

8.9%

  • (2,301 ÷ 2,060)× 7.5 + 0.5 = 8.9

  • 7.5 = 株主資本コスト 8.0% − 永続成長率 0.5%、0.5 = 永続成長率

計算例 — 2 つの ROE を割る

修正改善倍率

株価が織り込む ROE ÷ 会社予想の ROE = 8.9 ÷ 10.3 = 0.86

  • 会社は 10.3% を見込むが、株価は 8.9% しか織り込んでいない

  • 市場は会社予想の 86% しか認めていない

  • 1.0 を下回る分だけ安い

計算例 — 2 つの ROE を割る

Note

織り込む ROE 単体では比べられない — 稼ぐ力の水準が銀行ごとに違うため比にする

計算例 — 2 つの ROE を割る

Tip

補正しなければ 1.27 — 含み益 1,099 円が株価を押し上げ、割高に見えていた

補正で顔ぶれが入れ替わる

銀行

素 → 修正

評価差額金 ÷ 資本

八十二長野銀行

1.32 → 0.96

+47.2%

山陰合同銀行

1.21 → 1.52

-25.8%

富山第一銀行

1.27 → 0.86

+53.9%

阿波銀行

1.76 → 1.19

+49.1%

百十四銀行

1.34 → 1.09

+23.2%

百五銀行

1.58 → 1.18

+42.7%

  • 素の順位との一致度は 0.74 — 装飾ではなく実質的な差

割安側と収益の伸び — 全 61 行

全 61 行の修正改善倍率とコア収益の伸びの散布図
  • よいのは左上 — 安くて、収益が伸びている

  • ×印は数字をそのまま読めない 10 行 — その左上に固まる

  • 2 つの軸に関係は無い(r = −0.01)— 別々のことを測っている

修正後の割安側 上位 7 行

銀行(感応度)

修正改善倍率

コア伸び

富山第一銀行(1.12)

0.86

+6.7%

七十七銀行(2.05)

0.93

+11.2%

いよぎんHD(1.40)

0.96

+15.1%

八十二長野銀行(1.72)

0.96

+12.4%

トモニHD(0.77)

0.99

-1.9%

宮崎銀行(1.64)

1.01

+10.2%

西日本FH(1.83)

1.06

+22.9%

  • 数字をそのまま読めない 10 行は外してある

数字をそのまま読めない行

銀行

修正改善倍率

読めない理由

東和銀行

0.85

前期は赤字

三井住友トラストG

0.95

資金利益がマイナス(信託報酬と役務が柱・土俵が違う)

名古屋銀行

0.96

静岡銀行と経営統合(株価が統合比率を織り込む)

東京きらぼしFG

0.99

優先株転換 549 万株が未反映

第四北越FG

1.04

群馬銀行と企業結合

筑波銀行

1.06

希薄化 58%(種類株式)

楽天銀行

1.09

成長前提がモデルと不一致

  • 希薄化・企業結合・前期赤字 — 他行と同じ土俵に並べられない

名指ししない理由

  • 「修正改善倍率 1.15 未満・伸び 13% 超・OHR 60 未満」で 6 行が残る

  • 伸びを 15% にすると 5 行、OHR を 55 にすると 3 行

  • 倍率を 1.2 にすると 10 行、OHR を外すと 9 行

名指ししない理由

Danger

事後の基準を 3 本引けば、3 行から 10 行まで動く

目的が違えば選ぶ軸も違う

金利ヘッジが目的

感応度で選ぶ — 西日本 FH・ちゅうぎん FG・ひろぎん HD が整合する

割安さが目的

修正改善倍率とコア収益で選ぶ — いよぎん HD・西日本 FH がこちらの候補

  • 第 3 部の問いは前者、この表の順位は後者に由来する

どれだけ持つか — 比率の効果

銀行業 ETF(1615)の組入比率

ポートフォリオの金利感応度

0%

−0.29

5%

−0.18

10%

−0.06

20%

+0.16

  • 金利上昇でマイナスに振れる資産構成を、中立へ寄せる効果

  • ETF なら 20% で符号が反転する

同じ 20% でも銘柄で変わる

20% 組み入れる銘柄(感応度)

ポートフォリオの感応度

りそな HD(3.17)

+0.40

七十七銀行(2.05)

+0.18

紀陽銀行(1.26)

+0.02

あおぞら銀行(0.08)

−0.21

  • 銘柄差 0.61 は、比率 0 → 20% の効果 0.45 より大きい

同じ 20% でも銘柄で変わる

Danger

感応度 1 未満の銀行では、20% 入れても中立化しない

反対論 — 織り込みは終わったのか

  • 野村證券(6/16 時点)「向こう 2 年で 2 回分の利上げを織り込んだ」

  • 利上げを材料にしたアウトパフォームは期待しにくい

反対論 — 織り込みは終わったのか

Note

同社は 4 月中旬には逆の判断 — 2 か月で反転している

補足 — 金と銀行株、ETF という持ち方

  • 銀行業 ETF(1615)は金と逆相関(-0.20)で分散にはなる

  • ただし米国では、金融抑圧でも銀行が勝つ枠組みが論じられている(Citrini)

  • 日本の銀行株に同じ構図が当てはまるかは未検証

  • ETF は信託報酬で機会費用が二重になる

  • 為替ヘッジの有無で「円の購買力を守る」目的への効き方が変わる

結論と反証条件

問い

答え

金を持ち続けるか

駆動要因は残る、ただし機会費用の発生で比率は見直す余地

長期金利は止まるか

昔の水準には戻らない、止め方は金融抑圧

何を持つか

この期間の実績では銀行が唯一の候補、比率と銘柄の両方が効く

どの銀行か

絞り切れていない — 基準の置き方で 3〜10 行動く

結論と反証条件

Warning

反証条件 — 30 年債とブレークイーブン、預金コストの転嫁(コア OHR の推移で見る)

付録

各国の長期金利水準

国・年限

利回り

水準

英国 30 年

5.85%

2001 年以来

米国 30 年

5.34%

2007 年以来

フランス 10 年

4.10%

2009 年以来

ドイツ 10 年

3.25% 超

2011 年以来

日本 10 年

2.90%

約 30 年ぶり

  • 2026 年 8 月 18 日時点、報道で確認した値

業種スクリーニング全結果

業種

超過%

感応度

鉄鋼・非鉄

+102.6

0.05

銀行

+93.1

1.95

エネルギー資源

+24.1

0.59

金融(除く銀行)

+23.9

0.67

不動産

-21.0

-1.75

自動車・輸送機

-56.6

0.30

  • 2024/3/1 以降、TOPIX +52.0%、10 年金利 0.728% → 2.897%

銀行スクリーニング上位

銀行

超過%

感応度

大分銀行

+364.7

1.82

ほくほく FG

+311.7

2.32

三十三 FG

+304.2

1.96

みずほ FG(32 位)

+141.9

2.33

三菱 UFJ FG(51 位)

+77.8

2.17

あおぞら銀行(62 位)

-25.9

0.08

  • 79 社中、流動性と履歴の条件を満たした 64 社

  • うち 63 社のバリュエーションとコア収益を算出

付録 — 修正後の割安側 上位 7 行

銀行(感応度)

修正改善倍率

コア伸び

富山第一銀行(1.12)

0.86

+6.7%

七十七銀行(2.05)

0.93

+11.2%

いよぎんHD(1.40)

0.96

+15.1%

八十二長野銀行(1.72)

0.96

+12.4%

トモニHD(0.77)

0.99

-1.9%

宮崎銀行(1.64)

1.01

+10.2%

西日本FH(1.83)

1.06

+22.9%

  • 留保のある 10 行を除いた順位

付録 — 同 8〜14 行

銀行(感応度)

修正改善倍率

コア伸び

佐賀銀行(1.62)

1.07

+6.9%

栃木銀行(1.67)

1.08

+15.6%

三井住友FG(1.97)

1.08

+10.7%

ひろぎんHD(1.88)

1.09

+17.9%

百十四銀行(2.27)

1.09

+20.6%

南都銀行(1.56)

1.10

+7.6%

三十三FG(1.96)

1.10

+14.0%

  • 生成は emit_slide_tables.py — 留保の登録簿を結合してある

未確認の論点

  • 後半の非線形性の原因 — 預金基盤か国内資産の再評価か区別できていない

  • あおぞら銀行の株価不振の要因 — 売却可能分の含み損では説明できず未解明

  • 本邦投資家の米国債売却 296 億ドル — 報道経由で一次統計に当たっていない

  • 中東情勢と原油の時系列 — 経緯を追っておらず、下落要因の内訳も未検証

  • 各国の 30 年債水準 — 日次系列を持たず報道で確認した値

  • 株価分析は 2024 年 3 月以降のインサンプル、予測力は示さない

  • 有料記事は見出しと抜粋のみ

出典

種類

出典

株価

stooq 日次データ(2026 年 8 月 27 日まで)

国債利回り

財務省「国債金利情報」

銘柄区分

minkabu 業種コード 7050

開示資料

TDnet・EDINET

報道・論評

Tavily Search API(research/ に出典 URL 付き)